冬季の感染症対策にうがいをすることは、予防する上においてとても大切です。
インフルエンザが蔓延しているこの時期にうがいをしないことは、自ら病原菌を飛散させていることと同じ状態です。
手指衛生とともに身に付けたい正しいうがいの仕方、あらためて見直してみましょう。
感染対策につながるうがいとは?

感染予防を意識したうがいとは、天井を向いて喉の奥をきれいに洗っていく「ガラガラうがい」にあります。
簡単に「ガラガラうがい」の順番を見直してみましょう。
①うがい水を口腔内に含み、唇を閉じて両頬の筋肉を動かして、口腔内の清掃を意識するように「ブクブク」と行い、うがい水を吐き出します。
②次に行ううがい水は、天井を向いて「オ~」と声を出していきます。
このとき声が振動し始めると、喉の奥までうがい水が届いている証拠になります。
③冷たいうがい水が口腔内で温かく感じてきたら、吐き出してくださいね。
上の「ガラガラうがい」を1回に約15秒間、2~3回繰り返していきましょう。
その際、家族でもコップの共用はNGです。
コップは1人1個、専用の物を用意していきましょう。
簡単なようできちんと実践している人が意外に少ない「ガラガラうがい」冬季の感染症対策には必須です。
しかしながら、健常者には簡単に見えても、高齢者にとっては「ガラガラうがい」が誤嚥につながってしまうこともあります。
高齢者は無理に実施することはせず、ほかの代用手段を検討していきましょう。
うがいをするベストなタイミングとは?
冬季だからとやみくもにうがいをしても感染対策にはつながりません。
うがいをするベストなタイミングを毎日の習慣にして病原菌を退治していきましょう。
・外から帰って来たとき
・人込みに揉まれたとき(とくに冬季時)
・口腔内や喉が乾燥しているとき
・喉がイガイガするとき
ヨード系のうがい薬

うがいをするとき、ヨード系のうがい薬を使用している人もいますが、風邪予防には正直なところあまり効果がありません。
それはヨード系の強力な殺菌効果で、喉に存在している常在菌まできれいに退治してしまうからです。
健常者にとっての常在菌は、抵抗力を高める働きをしており、いわゆる病原菌の繁殖やウイルスの侵入をある程度退治する役割があるのです。
その役割を果たす常在菌そのものが、ヨード系によってきれいに排除されてしまうのです。
うがいは水道水が一番です。

それでもうがい薬にこだわるような人は「アズレン系」のうがい薬を処方してもらいましょう。
水で薄めると紫色になる液体薬です。
「アズレン系」のうがい薬は抗炎症作用があります。
耳鼻咽喉科では積極的に使われている薬剤ですね。
喉の痛みにうがい薬を使用する際には「アズレン系」を考慮していきましょう。
基本的で当たり前のことが何気にできていない私たち、だからこそ手指衛生とうがいを励行していくことであなたの健康が守れるのです。
これらを毎日の習慣にして感染症を予防していきましょう。
まとめ
・冬季の感染症対策にうがいは必須
・感染対策を意識した「ガラガラうがい」を身に付ける
・高齢者は「ガラガラうがい」で誤嚥の危険性がある
・うがいをするベストなタイミングを習慣づける
・ヨード系のうがい薬は風邪予防に効果なし
・アズレン系のうがい薬は抗炎症作用がある