ドライバーは運転に集中し、事故防止に努める必要があります。ところが、運転中に突然体調が悪くなることもあるでしょう。もしものときに慌てたり事故を起こしたりしないためにも、運転中の体調不良に対する対処法について考えてみましょう。
体調不良による事故は重大化しやすい
体調不良が原因で発生する事故は、年間200件から300件にのぼります。体調不良によって起こる事故には死亡者数や重症者数が多いという特徴があり、重大な事故となる傾向が高いことがわかっています。
自分の命を守る、また他者の命を守るためにも、体調不良による事故を予防することはとても大切なことなのです。
運転中に体調不良を感じたら?
体調に異変を抱えたまま運転し続けることは危険です。「変だな」と感じたときは車を道路の左側にゆっくりと停止させましょう。停止させたらサイドブレーキ(フットブレーキ)をひき、ハザードランプを点灯させます。その後、携帯電話を使って救急車を呼んだり、救助を求めたりしましょう。
高速道路上で体調が悪くなった場合は、できるかぎり緊急退避場所に車を停止させます。その後、救急車など救助を呼ぶとともに、道路管理者にも連絡を入れましょう。
重大な体調不良ではなかったとしても、具合が悪いまま運転をすることは危険です。集中力の欠如を招いたり、朦朧運転をしたりするなど、事故につながる運転をしてしまう恐れがあるからです。「具合が悪いかも…」「体調が悪くて運転に集中できない」というときは無理に運転せず、安全な場所に停止させて様子をみてください。
運転を控えるという判断
運転は万全のコンディションで行うことが大切です。体調が悪いときはあらかじめ運転することを控えることも大事ですね。出かけなければならない予定があるときは、「体調が回復するまで待つ」「家族に送迎してもらう」「タクシーなど別の交通手段を利用する」など、様子をみたり別の手段を利用したりしましょう。
通勤・買い物・通院などで車を日常的に使用している方は、体調が悪くても無理して運転してしまうことがあります。事故防止のためにも、日頃から別の交通手段や体調が悪いときの対処法について検討しておきましょう。
日頃の体調管理に努めよう
運転中に体調不良を起こさないためには、日頃の体調管理が大切です。しっかりと睡眠をとる・きちんと食事をとるなど、規則正しい生活を心がけましょう。
突然意識を失うなど重大な体調不良を起こさないためには、健康診断を受けて持病の有無を調べたり、通院をして適切な治療を受けたりすることも大事ですね。医師から運転を控えるように指導を受けている場合は、従うようにしましょう。
長時間運転をしたり疲れを抱えたりしていると、頭痛・肩こり・吐き気・意識が朦朧とするといった体調不良を感じることがあります。重大な体調不良ではなくても、運転に集中できなくなって事故を起こす恐れがあります。こまめに休憩をはさむなど、余裕のあるドライブ計画を立ててください。
まとめ
・体調不良による事故は重大化しやすい
・体調不良を感じたら車を停止させ、救急車を要請する
・高速道路上では緊急退避場所に停止させ、道路管理者にも連絡を入れる
・体調が悪いときは運転を控える
・日ごろから健康管理に努めて、事故防止につなげよう
参考サイト
◆JAF「運転中に体調不良になったときはどうすればいいの?」