「ワインを使ったサギ」というと、「ワインボトルアタック」などを思い浮かべる人もいるかもしれません。これは海外などで、水の入ったボトルを持ち歩いている人にいきなりぶつかられてボトルを落とされ、「高級なワインが割れた。弁償しろ」と迫るものです。
これももちろん極めて問題のあるサギなのですが、今回は「高級ワインを装った偽ワインを使ったサギ」について取り上げます。
高いお金を払って買ったワインが偽物!
ワインのなかには、1本あたり100万円を超えるものもたくさんあります。一番有名なのは、やはりフランスブルゴーニュのロマネコンディなどでしょう。ワインは古ければ古いほど良いというものではありませんが、当たり年のワインであり、一流畑から生み出されるワインであり、かつ現存するものが少ないワインなども、高値がつけられることもあります。
このようなワインは、時に投資対象としての価値を持つものです。そのため、ある人は投資対象として、またある人はワインへの興味と愛から、高いワインを買い求めることがあります。しかし高額なワインの場合、それを使った「偽ワインサギ」も出てきています。実際には希少でも何でもないワインのラベルを加工し一流ワインに仕立てて、市場に流す業者がいるわけです。
この「偽ワインサギ」の市場は非常に大きく、たった1回のオークションで27億円もの売り上げを挙げたことすらあります。
防ぐためにはどうする
この「偽ワインサギ」を、素人が見抜くのはほぼ不可能です。実際に偽ワインを売っている人間もまた、非常に高いテイスティング能力や知名度を誇っていることも多いからです。
一応、ラベルの古さや加工、ボトルの形状などから見分けることができる場合もあります。また、不当に安い価格で売られているものには注意が必要です。
私たちができる対策としては、「信頼のおけるショップから購入する」くらいしかないでしょう。出どころがわからないところからではなく、正規のインポーターなどを利用してください。高いワインの場合は、鑑定などをはさむこともおすすめします。
まとめ
・偽ワインの市場は非常に大きい
・高いワインや投資対象となるワインの偽物が出回っている
・素人の目でこれを見抜くのは非常に難しい
・ラベルの古さなどからわかることもあるが、信頼できるインポーターから取り寄せる方が現実的