水の事故というと海や河川など外出先・レジャー先で起こるように思われがちですが、自宅内でも発生していることをご存じでしょうか。特に乳幼児は大人が目を離した隙に思わぬ事故に遭う事例が報告されていることから、より一層の注意が必要です。
今回は家の中で発生しやすい乳幼児の水の事故についてお伝えします。危険なポイントやシーンをあらかじめ理解し、予防に努めましょう。
浴室での事故

浴室は子どもが溺れる事故が発生しやすい場所であり、死亡例も報告されています。
浴室内での事故は、「子どもが一人で入浴している最中に溺れた」「大人が脱衣場で衣服を脱いでいる間に溺れた」「一緒に入浴していたが、目を離した隙に溺れた」など、大人が目を離したわずかな隙に発生しています。水の事故を防止するためには、大人が常に見守るということを忘れないようにしてください。服を脱ぐ・着る時、髪を洗っている最中は、目が行き届きにくくなる瞬間でもあります。より一層の注意を心がけましょう。
幼児がいる家庭では、トレーニングのために一人で入浴をさせるケースもあるでしょう。このような場合でも完全に目を離すのではなく、大人が浴室内の音や様子が確認できる範囲に待機し、子どもの様子を細かく観察するようにしましょう。具体的には、「定期的に話しかける」「こまめに中をのぞいて様子を確認する」といった対応を心がけましょう。
浴室での事故は入浴中に発生するとは限りません。浴槽に湯をためている最中や、残り湯をためている浴槽に転落し、溺れてしまうこともあります。思わぬ事故を防ぐためにも、「浴室を使わない時は鍵をかける」「浴室の扉の前に幼児用の柵を置く」「浴槽に蓋をする」「乳幼児がいる家庭では浴槽に水をためたままにしない」など、リスク回避につながる対策を取るようにしてください。
トイレでの事故

乳幼児は水深10センチ程度の水でも窒息する恐れがあります。便器内に常に水がはってあるトイレもまた、事故の発生が懸念される場所と言えます。好奇心旺盛な子どもは便器を覗き込むことがありますが、そのまま便器の中に落ちてしまった場合は窒息の危険が高まります。
トイレにおける水の事故を防ぐためには、「トイレのドアを閉めておく」「便器の蓋は閉めておく」「トイレトレーニングをする時は大人が目を離さない」といった対策をとると安心です。
まとめ
・浴室は乳幼児の死亡事故が発生しやすい場所である
・乳幼児が入浴する時は、大人が必ず側で見守る
・浴室を使わない時は乳幼児が近づかないための対策をとる
・乳幼児がいる家庭では、水をためたままにしない
・トイレでの事故防止対策も取り入れる