雪害が起きた際、それを補償するための保険として「火災保険」があります。
これは、火災保険に「雪災」補償が付いていた場合、火の害による損害から私たちを守ってくれる火災保険は、冷たい「雪」の害においても強い味方となります。
では、実際に火災保険は、雪害の際にどのように使われるのでしょうか。
それについて見ていきましょう。
火災保険は「雪の重みによる害」を補償する
ふわふわとした雪は、非常に軽いものであるかのように思われます。
しかしこれは、実は非常に重いものだということをご存知でしょうか。
1㎥の重さは50キロ~500キロ(雪の状態によって異なる)もあります。自分の家の屋根の広さを考え、そこに1メートルの雪が積もったときの重さを計算してみてください。
非常に大きな負担が屋根にかかるということがわかるでしょう。
さて、このように、意外なほどに重い雪は家にさまざまな被害を与えます。
たとえば、雨どい。
雨を排出するための雨どいに大量の雪が積もり、これをゆがめてしまうことはそれほど珍しい事ではありません。簡単に直せそうなイメージがありますが、実際には足場を組んで治す必要があるため、意外とお金がかかります。
想像しやすいであろう被害が、「屋根が受けたダメージ」です。屋根が重みでゆがんだり、壊れたりした場合も、保証対象となります。
さらに、アンテナなどが雪でへし折れたり壊れてしまったりした場合も補償対象となります。
こんなものはどう? 保証される?
意外に思われるかもしれませんが、「お隣の家から落ちてきた雪で、自分の家に被害が出た」というかたちの雪害も、保険は補償してくれます。
契約内容によっては、車庫が雪害を受けた際にこれを補償してくれることもあるでしょう。ただし、「車そのもの」は保険の対象外となります。車の補償は原則として自動車関係の保険が担うことになるので、火災保険では補償がなされないのです。
また、「なだれ込んできた雪のせいで、タンスなどが使えなくなった」という場合は、かけている保険の確認が必要です。家財保険に入っている場合はこれも補償されますが、それ以外の場合には保証対象外となってしまうので注意が必要です。よく保険の内容を確かめておきましょう。
まとめ
・雨どいや屋根、アンテナなどは保険によって保証される
・「隣の家からの雪で、自分のところが被害をこうむった」という形の雪害にも、火災保険は対応している
・車庫や家財道具への被害の場合は、契約内容によって補償の可否が異なる
・車は、基本的には火災保険では補償されない
参考サイト
◆火災保険ホームページ.jp:「雪害に使える火災保険・支払われる条件とは」
◆損保ジャパン日本興亜:「雪災・ひょう災による損害」
◆日本気象協会:「雪の重さを考える」
◆定額屋根修理:「【雪害・雪災】火災保険金を利用した5つの修理事例」