2017年は1月から鳥取県にて道路が積雪に埋まり、23日夜分から丸一日以上自動車が移動できないという災害が発生しました。
周辺住民や自治体、自衛隊の協力によって足止めを受けた人々への毛布や食事の配布が行われ、25日には解消されました。
雪が降り積もる季節なら仕方ないと思うかも知れませんが、春先の暖かくなった時期はどうなるでしょうか?
春先の雪解け時期に注意したいポイントをまとめました。
自動車で注意したい事
泥濘で閉じ込めの可能性
世界史を学んでいると、欧州の歴史で度々悩まされたと表現されるものに雪解けによって発生した泥があります。
現在の日本は国道の大半が舗装されており、泥が車の運転に支障を招く恐れはないだろうと思いますが、油断をしていると文字通り足元をすくわれてしまう可能性があります。
例えば山間部の未舗装道路では依然として泥濘に足を取られる可能性がありますし、道路に出る前に駐車場が未舗装であれば泥に車輪をとられてしまいます。
舗装されていても、土砂崩れや気象的な問題で土砂が混じった雪が解けてしまえば、ドロドロとした地面と化してしまいます。
日本の場合は台風によって夏場でも起こる可能性があるので注意しましょう。
山間部で注意したい事
土砂崩れや雪崩に注意
春先の雪解けが始まると、雪が柔らかくなり崩れやすくなります。
特に、全層雪崩という斜面に積もった雪が根こそぎ崩れる雪崩が発生し易くなります。
スピードは時速80km程度ですが、大量の雪が土砂と共に崩れ落ちてくるので周囲に与えるダメージは大きくなります。
ただ、表面の雪が勢いよく滑り落ちる表層雪崩と比較すると到達する距離は短くなる傾向があります。
雪の表面にシワが出来たり、ヒビやコブといった外見的な特徴が確認されやすいので、比較的予想がつく災害で、事前に避難するといった対策も講じやすいのは良い点です。
雪解けによる影響は雪が見えなくなった後も続きます。
山の斜面が泥濘によって柔らかくなる事で、土砂崩れを引き起こす場合があります。
土砂が道路を埋めてしまい、通行止めを引き起こす可能性は充分にあり、2017年1月16日から17日に掛けて富山県のスキー場跡地で土砂崩れが起こり、道路の遮断などが発生、一時的に住人らが取り残される事態となりました。
この災害は積雪が続く寒い時期に起こりましたが、春先は益々発災する可能性が高まります。
同じ様な災害を防ぐには、定期的な地質調査と積雪状況の確認が欠かせません。
過去に土砂崩れや雪崩が起きた土地は再び災害が発生する可能性があるので、近くを通る前に注意する様にしましょう。
まとめ
・泥濘によって自動車が動かなくならないように注意
・春先の雪崩や土砂崩れに注意