今年も年末が近づいてきました。冬休みの過ごし方は決められていますか?
ウィンタースポーツとして雪山でスキーを楽しむ事を考えている方や、登山を計画される方もいるかと思います。
しかし、雪山には危険が沢山潜んでいます。
例えば、2015年の警察庁がまとめた山岳遭難事故の統計では57名がスキーを楽しむ為に雪山へ行って遭難しています。
今回は、雪山での危険にスポットを当ててみました。
突然発生する雪崩に注意!
雪山で起きる一番の脅威
雪山で待つ危険性の代表的な存在が雪崩です。
そのスピードは時速40kmから最大で200kmにもなり、人間が走って逃げられる速度ではありません。
雪崩が発生する事が予想される場所は35°~45°程度の傾斜面で、樹木が少なくて滑りやすい地面をしている場所で起こりやすいとされています。
雪崩が起こる事で有名な場所は再び発生する可能性が高いので、出来るだけ近寄らない様にしましょう。
特に大雪が降っているといった天候が悪い時は絶対に避けるべきです。
吹雪に巻き込まれて遭難するという危険もあるので、天気予報は必ず確認しましょう。
しっかりとした防寒対策を!
対策が不十分だと凍傷の可能性も
スキーやスノーボードを楽しんだ後に霜焼けで痛い思いをした事はありませんか?
編集部員も何度かスキーに行った時に霜焼けになってむず痒い体験をした事があります。
雪山では気温が低い事は当然ですが、雪が含む水分や厚着でウィンタースポーツを楽しむ事によって出る汗により衣服が濡れやすくなります。
濡れている箇所は外気によって一層冷やされるので、冷たくなりやすいのです。
加えて山では標高が100m上がるにつれて0.6℃気温が下がる為、登山をする人にとってはより深刻な問題となってきます。
風も大きな問題で毎秒1m吹くスピードが増すにつれて体感温度は1℃下がると言われています。
山では、標高が高くなるにつれて風を遮る樹木がなくなり強い風が吹く傾向があり、防寒対策がしっかりしていなければ凍傷を負ってしまう事もあるのです。
対策としては乾燥しやすい下着を身に着けて発汗対策とし、水がしみ込みにくいゴアテックスの様な素材で出来た防寒着を着こむのが良いでしょう。
休める時に履き替える靴下や乾燥した着替えを用意しておく事も大切です。
登山などで着替えを持ち運ぶ時は、ジップロックの様な密閉できる袋に入れて防水処置をすると良いです。
スキー等で宿が傍にあるなら、何時まで滑るかを決めておいて休憩の為に部屋で着替える時間を作ると良いでしょう。
また、意外ですが冬場は夏よりも汗をかきやすくなっています。
雪で水分を補充しようとすると体が急激に冷やされて衰弱してしまう原因になるので、水分を用意する様にしましょう。
登山であれば燃料とコンロを持って行って水を温めて飲むと体を温める事が出来ますし、緊急時は雪を溶かして飲むという事も出来ます。
私の経験では寒い場所で飲む暖かいコーヒーは非常においしく感じましたよ。
雪山では危険もありますが、楽しい催しも沢山あります。
危険については十分に注意しつつ、快適に冬の遊びを楽しみましょう。
まとめ
・雪山では雪崩が起きるとされている場所に注意
・天気予報は必ず確認しよう
・防寒対策はしっかり! 着替えの準備をしよう
・冬場は汗をかきやすいので、水分補給もしっかりしよう
参考サイト
◆警視庁:「平成28年における山岳遭難の概況」