交通事故は、どんな時間帯でも、どんな日でも起こるものです。交通事故を完全に防ぐことは難しいでしょう。
しかし、「交通事故が起こりやすい時間帯」「交通事故が起こりやすい曜日」は、統計として出ています。
歩行者事故のうちの20パーセント以上が○時から○時までの間に集中している
「交通事故が起こりやすい時間帯」といえば、多くの人が深夜帯を思い浮かべるのではないでしょうか。夜だからということで周りの風景が闇に溶け込み見えにくくなりますし、暴走した運転をする人がいる可能性もあるからです。
ただ、実は交通事故が起きやすいのはこのような時間帯ではありません。深夜帯の事故は、一度起きてしまえば死傷者が非常に出やすいという凄惨なものではあります。ただ、元々の交通量が少ないこともあって、事故の発生件数自体は決して多くはありません。
交通事故の発生件数がもっとも多いのは、16時~18時の薄暗がりの時間帯です。朝の通学時間である8時~10時までと16時~18時の交通事故発生件数割合はほぼ等しく、全体の15パーセント(2つあわせて30パーセント)ほどを占めています。
また、この時間は歩行者が被害にあうケースが突出して高い時間帯でもあります。歩行者が犠牲になった案件のうちの25パーセント近くを、16時~18時に起きた交通事故が占めています。
曜日別でみる
曜日別でも見てみましょう。
実は、「時間帯」では明確な違いが出るものの、「曜日による違い」はほとんど見られていません。
内閣府が、平成23年~平成25年までの交通事故の状況をまとめた「平成25年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況」によれば、平成25年のなかでもっとも死亡事故が多かったのは金曜日です。ただこれも、12,7人となっており、ワースト2位の「土曜日(12,2人)」とほとんど変わりません。日曜日は10.6人と少し少なくなっていますが、ウィークデーでは11人を切る数字の曜日はありません。
また、「僅差ではあるが、平成23年は木曜日に多くて日曜日が少なかった」
「対して平成24年は、金曜日がもっとも多く、水曜日が少なかった」などのように、年によってバラツキがあります。
そのため、「曜日」だけから「より危険な日」を推測するのは難しいでしょう。毎日の心がけが重要です。
まとめ
・交通事故は16時~18時によく起こる
・死亡率は夜間の方が多い
・曜日による違いはあまり見られない