子供服によって事故が起きているという現状は、あまり知られていないようです。
子供に可愛い服を着させたいという保護者が多いのですが、可愛いだけで選んでしまうと思わぬ事故に見舞われることがあります。ただでさえ子供は大人の想像を超えるような予想外の行動をすることが多いので、危険な目に遭いやすいのです。たとえ子供が大人と同じデザインの服を着ていても、夢中になって遊んでいるときは視界が狭くなり、注意力が散漫になるので事故につながる可能性が高くなります。
子供を守るためにも、事故につながる危険な子供服とはどのようなものなのか見ていきましょう。思わぬところに危険があるものですよ。
海外では子供服で死亡事故が起こったケースがある
調査によると、アメリカでは1985年から約10年の間に、子供服による死亡事故が17件起きています。首回りの紐が遊具に引っかかり窒息死、スクールバスのドアに腰回りの紐が挟まりそのまま引きずられて死亡など、痛ましい事故が確認されています。
子供服によってヒヤリハットしたケース
大きな事故にはならなかったけれど、子供服によって保護者や保育士がヒヤリハットしたというケースもあります。まずは、危険を感じたケースを知り、子供服のどのようなところに危険度が高いのか関心を持つことで防げる事故もあるのです。
・取れかかっていたズボンのボタンを口に入れていて窒息の恐れがあった
・フードが遊具やドアに引っかかった
・友達が首回りの紐やフードを引っ張ってしまい、首を絞められた状態になった
・靴下が滑り転倒した
・ズボンの裾を踏んで(踏まれてしまい)転倒した
・腰回りの紐が自転車のタイヤに巻き込まれてしまった
どれも一歩間違えば大怪我につながっていたかもしれないものばかりですよね。
大人からすると子供の危険な行動には目を光らせていても、まさか子供服が事故につながるとは思いもしないものです。
しかし、ご紹介したヒヤリハットのケースを見てみると、全ては日常生活の中で起きていることが分かります。何気ない1人遊びや、友達との遊びが時として重大な事故につながってしまうのです。
子供服で1番危険視されているのはフードや首回りの紐
子供服で最も問題視されているのは、フードや首回りの紐です。子供の行動は予想外の連続なので、まさかと思うようなところで紐やフードが引っかかり、怪我につながってしまいます。これらによって実際に命を落とすという痛ましい事故も起きているのです。
また、フードや紐付きの子供服に注意しなければならないのは、活発に行動する子供だけではありません。静かな遊びを好む子供でも友達に紐を引っ張られ、怖い思いをすることがあります。
子供を危険にさらさないためにも、この機会に持っている子供服を見なおしてみましょう。そして、危険だと思われる子供服があれば、着させないという選択肢も必要かもしれません。どうしても着させたいというのであれば可能な限り装飾品を外したり、紐を着るという工夫をしましょう。
ちなみに、2015年12月に子供服の安全基準を定めたJISが制定されています。しかし、これはあくまでも任意なので、全ての子供が定められた基準に従っているわけではありません。そのため保護者が事故が起こりやすい子供服を知り、自分で判断していく必要があるのです。
まとめ
・子供服によって死亡事故が起きている
・怪我に至らなくてもヒヤリハットしたケースは多い
・子供服に隠された危険度について関心を持つこと
・子供服で最も危険なのはフードや首回りの紐
・JISは任意なので強制力はない