2020年に国内で震度1以上を観測した地震は1,714件。2019年は1,564件と言うように、地震大国である日本では、いつどこで地震が発生するか分かりません。場合によっては、地震発生時に保護者と子どもが離れている可能性があります。たとえ一緒にいても、地震の規模によっては子どもを守ることが難しくなるかもしれません。
かけがえのない命を守る為にも、保護者に守られるだけではなく、子ども自身が身を守る術を知る必要があります。そこで今回は、子どもに教えたい地震が発生した時の正しい行動についてご紹介いたします。
子どもに教えるべき地震が発生したときの正しい行動
子どもが家の中にいる時に地震が発生したら、すぐに机やテーブルの下に入り揺れがおさまるまでその場でじっと身を守ることを教えましょう。揺れがおさまったら、コンロやストーブの火を消します。地震が発生している時にコンロに近づくと熱い鍋で火傷する可能性があるので、揺れがおさまるまで待つ必要があります。
地震によっては、部屋に窓ガラスや食器の破片が散らばっている可能性があります。ケガにつながるので、素足ではなくスリッパや靴を履いて移動するようにしましょう。外に出る時は周囲の大人と一緒に行動するように伝えます。
屋外にいる時に地震に見舞われたら、ランドセルやカバン、上着等で頭を守り、余震に気を付けながら公園や空き地、グラウンド等の安全な場所に避難します。地震の規模によっては電信柱やブロック塀、自動販売機等が倒れるかもしれません。窓ガラスや看板が落ちる危険性もあるので、近づかないようにしましょう。
エレベーターにいる時であれば全部の階のボタンを押します。止まった階に降りて脱出しましょう。エレベーターの中に閉じ込められたら、冷静にインターホンで外部と連絡をとります。
駅やデパート、映画館等にいる時に地震が発生した場合は、係員の指示に従います。非常口には多くの人が殺到するので危険です。冷静に行動することが大切なのです。電車の中にいる時は、手すりにつかまり倒れないよう注意しましょう。
学校にいる時に地震が発生したら、先生の指示に従い落ち着いて行動しましょう。避難する時は、おさない、かけない、しゃべらない、もどらないというルールを守るよう伝えます。
子どもに身を守ることを教えよう
地震が発生した時、子どもと一緒にいるとは限りません。たとえ一緒にいても必ず守れるわけではないので、子どもに身を守る術を教えることが大切なのです。
地震大国である日本では、いつどこで地震が発生するか分かりません。地震の被害に遭うはずがないと油断するのは危険です。過去に発生した大規模地震では、多くの尊い命が奪われました。身を守る為にも、子どもには恐怖心だけを与えるのではなく、日常生活の中で楽しさを交えながら正しい情報を伝えることが重要です。言葉で伝えるだけではなく、防災絵本を読むのも防災意識を高める方法の一つです。この機会に子どもと地震から身を守る方法を考えてみてはいかがでしょうか。
家族間で地震が発生した時のことを話し合う
日頃から家族で地震が発生した時のことを話し合いましょう。例えば集合場所についてです。自宅を集合場所と決めているご家庭は多いものです。ですが、帰宅が困難になるケースもあるので、いざという時の為に学校や公民館等を指定しておきます。その際、ピンポイントで場所を指定するとお互い見つけやすくなります。
また地震発生を想定して、集合場所まで繰り返し歩くことも必要です。危険な場所もあらかじめ確認しておくと安心です。
まとめ
・自宅で地震に見舞われたら机の下に入りじっと身を守る
・部屋に窓ガラスや食器の破片が散らばる可能性があるので部屋の中は素足で歩かない
・屋外ではランドセルやカバンで頭を守る
・エレベーターでは全部の階のボタンを押し、止まった階に降りる
・子ども自身が身を守る行動をとる必要性を教える
・子どもには恐怖心だけを与えるのではなく日常生活の中で楽しさを交えながら教える
・家族間で地震が発生した時のことを話し合う