みなさんは、車を運転中に大地震が発生した場合、どのように対応すればいいのかご存じでしょうか。気象庁によると、平成30年に震度1以上を観測した地震は全国で2,179回、そのうち震度5弱以上は11回観測されています。M6.0以上の地震は17回でした。
このように地震大国である日本では、日常的に地震が発生しています。もしかしたら今日にも、大地震が発生するかもしれません。そしてその瞬間、車を運転中していたら、どのように対応するべきなのでしょうか。
今回は、運転中に大地震が発生した時の正しい対応についてご紹介いたします。いざという時の為に、防災知識を高めることが大切です。
運転中に大地震が発生するとどうなる?
大地震が発生すると、タイヤがパンクをしたようにハンドルをとられます。周囲を見渡すと、看板や電線等が揺れていることが確認できます。車に乗っていると多少の地震の揺れであれば気がつかないことが多いのですが、ハンドルをとられるくらいの揺れを感じるということは、かなりの地震の規模だということです。
そして、大地震の発生によって道路状況も大きく変わります。例えば道路が損壊、建物や街路樹の倒壊、信号機の作動停止等が起こります。他にも道路上に避難している人であふれたり、渋滞することも考えられるでしょう。大地震の発生は予測不可能な様々なことが起こります。二次災害を防ぐ為にも、冷静な対応が求められるのです。
運転中に大地震が発生した時の対応について
運転中に大地震が発生したら慌てず、安全な方法で減速し、道路の左側に停止しましょう。地震に気付いていない運転者がいるかもしれないので、ハザードランプを点灯させて周囲に注意を促すといいでしょう。急ハンドルや急ブレーキは、事故に繋がる恐れがあり危険なので避けてください。地震の規模によって、ハンドルをとられるくらいの揺れを感じることがありますが、ハンドルを離さないようにしっかり握りましょう。
停止した後は慌てて外に避難するのではなく、車内で揺れが治まるのを待ちます。その時、ラジオや携帯電話等で交通情報や災害情報を入手しましょう。そして得た情報と周囲の状況を確認しながら、落ち着いて状況に応じた行動をとります。
運転を続ける場合は周囲の状況に注意しましょう。先述した通り、道路の状況は普段走り慣れたものとは違っているはずです。地震が発生するのは、明るい時間帯だけとは限りません。例えば、夜間に大地震が発生し停電となったら、信号機も作動停止することがあります。すると、辺り一面が暗闇に包まれ、交通困難を引き起こします。大地震はまさかという事態の連続なので、周囲の状況を確認し、安全に運転しましょう。
場合によっては、車を置いて避難する必要性が出てきます。可能な限り、車は道路外に移動しておきましょう。道路上に車を置いたままにしてしまうと、緊急車両や救援車両が通れなくなってしまうからです。やむを得ず道路上に避難する時は、エンジンを止めてエンジンキーはつけたままにします。もしくは、車内の分かりやすいところに置いておきましょう。車の窓は閉めますが、ドアはロックしないでください。こうすることで、緊急車両が通行する時に車を移動させることができるのです。
当然ながら、災害応急対策の妨げになる場所に駐車するのは止めましょう。
まとめ
・大地震が発生したら減速し道路の左側に停止する
・車内で揺れがおさまるのを待ち、状況に応じた対応をする
・周囲の状況に注意しながら安全に運転する
・避難する場合はエンジンキー、窓、ドアロックの3つに気をつける
参考サイト
◆警視庁 大地震が発生したときに運転者がとるべき措置
◆JAF クルマ何でも質問箱 クルマを運転中に地震が発生したら?