ガスを使用しての調理中、地震が発生したと想像します。まずはどんな行動を取りますか?慌てて火を消そうとしてしまいませんか?でも揺れが大きい場合、例えば沸騰した湯の入った鍋がひっくり返ってしまうかもしれませんから、火を消すために鍋に近づくのも危ないです。
では、ガスの使用中に地震が発生した場合、どうすれば良いのか?日頃から取り決めておけば、本当の地震が発生した場合にも慌てずに済みます。本記事では、ガスの使用中に地震が発生した場合の対処方法や地震後のガスの扱い等について見ていきます。是非、参考にしてみてください。
ガスを使用中に地震が発生した場合
ガスを使用中に地震が発生したらまず身の安全を確保
調理等でガスを使用している時に地震が発生した場合、まずは身の安全を確保してください。つまり、火はそのままにして、棚の物が落ちてきたり棚が倒れた時に備えて机の下等に身を隠してください。
この時、ガスの火のことも気になりますが、震度5程度以上の地震発生時にはガスメーターが自動でガスを遮断して、火は消えるはずです。
ちなみに、ガスメーターは震度5相当以上の地震の発生時にガスを遮断することだけでなくて、ガス漏れ時やガス機器の長時間使用時にも自動的にガスを止める安全装置も内蔵されています。
揺れがおさまったらガスやガスの使用に関わる機器の安全を確認
揺れがおさまったら、器具栓を締めて火を消してください(震度5以上の地震であるなら自動で消えているはず)。それから、ガス臭くないかつまりガス漏れをしていないかを確認してください。
ガス臭い場合は、ガスの使用をせずに器具栓や元栓やメーターガス栓や容器バルブ等あらゆる栓をしめて、ガス事業者や機器の販売店等に連絡してください。それから、ガス以外にも、ライター等の火をつけたり電気のスイッチに触れたりしないでください。それから、窓を開けて換気してください。
ガス臭くない場合にも、ガスの使用を再開する前に、機器の確認が必要です。ガスに関わる機器に変形や破損等異常がないか、機器と機器の接続部分は外れていないか、煙突等給排気設備に異常がないか等確認してください。
ガスに関わる機器に異常を確認した場合も、ガス事業者や機器の販売店やメーカーへ連絡し、点検や修理を依頼してください。一酸化炭素中毒の事故や火災事故等の原因になる場合もあります。
地震発生後にガスを使用する場合
ガス臭くないことやガスに関わる機器等に異常のないことを確認したら、ガスを使用できます。
ただ、震度5以上の地震でガスメーターがガスの供給を遮断した場合は、いつものようにガスの使用を試みても火はつきません。ガスメーターを見て、ガスの遮断を知らせる文言や赤いランプが点滅している等、メーターによってさまざまなサインがあるはずです。復帰操作をしてください。メーターによって操作手順があるので、そちらをご確認ください。
ただし、ガスの使用を再開してからも注意が必要です。目がチカチカしたり、気分が悪くなったり、不快なにおいがしたり、先程は気が付かなかった異常を感じた場合は、ただちに使用を中止して、ガス事業者やガス機器の販売店やメーカーにご相談ください。
また、ガスコンロの炎の大きさが不安定になったり、ガスの燃える音が大きくなる等の気になることのある場合にも、ガスのご使用を控えてガス事業者等にご相談ください。
もしも大地震等で家を離れて避難をするなら
もしも、家を離れて避難所等に避難する場合は、ガスの元栓をしめてください。また、電気はブレーカーを落としておいてください。
それから、地震等で警戒宣言が発令されても、ガスは使用できる場合があります。その場合の火の使用は、最小限にしてください。また、使わないガス栓やメーターの元栓は閉めておいてください。
普段からの備え
以上、ガスの使用中に地震が起きた時の対処法、また地震が収まった後の使用再開にあたっての注意点等を見てきました。どちらも普段から知っておくと、本当の地震の時には慌てずに済むことばかりです。
また普段から、ガス漏れの場合の連絡先の確認やガスメーターの位置の確認もしておくと地震発生時のみならず、さまざまなガスのトラブルにも慌てなくてよくなる場合も多いですよ。
まとめ
・ガスを使用中に地震が発生したら、火はそのままにして、まず身の安全を確保する。震度5程度以上の地震発生時にはガスメーターが自動でガスを遮断して、火は消える。
・揺れがおさまったら、ガス臭くないかの確認やガスの使用に関わる機器の安全を確認する。
・ガス臭い場合は、ガスの使用をせずに器具栓や元栓やメーターガス栓や容器バルブ等あらゆる栓をしめて、ガス事業者や器具の販売店等に連絡する。ライター等の火をつけたり電気のスイッチに触れたりせず、窓を開けて換気する。ガスに関わる機器に異常を確認した場合は、ガス事業者や機器の販売店やメーカーへ連絡し、点検や修理を依頼する。
・震度5以上の地震でガスメーターがガスの供給を遮断した場合は、いつものようにガスの使用を試みても火はつかないので、復帰操作をする。
・家を離れて避難所等に避難する場合は、ガスの元栓をしめる。また、電気はブレーカーを落とす。警戒宣言が発令されている場合は火の使用は最小限にして使わないガス栓やメーターの元栓は閉めておく。
参考サイト
◆LPガス安全委員会「地震が起きたら」
◆経済産業省「ガス機器を使用中に地震が起きたら•••」
◆仙台プロパン株式会社「緊急のときは」