日本は地震大国です。
自然災害はいつどこで発生するか誰にも分かりません。
そのためにも日頃から防災意識を高め、きちんと備えておくことで災害による被害を減らすことはできます。
改めて、地震についての基礎知識を学習し、2011年3月11日(金)14時46分頃に発生した東日本大震災と照らし合わせながらみていきましょう。
代表的な2つの地震
地震には発生する場所や原因によっていくつかのタイプがあります。
中でも代表となるものが断層型と海溝型の地震です。
断層型地震(直下型地震)
内陸の活断層で発生する比較的震源の浅いもの

活断層とは地層などの割れ目にそって両側の岩盤がずれたところを「断層」といい、今後も活動する可能性のある断層を「活断層」とよんでいます。
プレートの動きなどで活断層がずれることによって起きる地震は震源が浅く、その直上で生活している人が多い場合、大きな被害につながりやすい傾向があります。
尚、地震学上「直下型地震」という明確な定義はありません。
海溝型地震(プレート境界型地震)
海と陸のプレートの境界あたりで発生する震源の深いもの

地球はプレートという硬い板状の岩盤に覆われています。
海のプレートは少しずつ陸側のプレートの下に沈み込んでいます。
陸のプレートが引きずりこまれる力に耐え切れず、跳ね上がることで地震が発生します。
海域で発生すると津波をともなう巨大地震になる傾向があります。
東日本大震災はこのタイプの地震でした。
マグニチュードと震度の違い
地震が発生した際、マグニチュードと震度が使われています。
両者の違いについて触れてみましょう。
マグニチュード(M)とは?
マグニチュードとは地震そのものの規模を示すものです。
マグニチュードが1増えると地震のエネルギーは約32倍の大きさになります。
マグニチュードが2増えるとその規模はなんと1,000倍にもなっています。
東日本大震災のマグニチュードは9.0であり、日本の観測史上最大規模であったといわれています。
震度とは?
震度は地震発生時の揺れの強さを示すものです。
そのため震源に近い場所ほど震度は大きくなります。
震源が浅いか深いかによっても地表での震度は異なってきます。
震源が浅いほど震度は大きくなります。
震度による感じ方の目安

以下、震度別に人間の体で感じる揺れの程度です。
東日本大震災は最大震度7(宮城県栗原市)で確認されています。
・震度0
揺れをまったく感じない。
・震度1
屋内でじっとしている場合、揺れをわずかに感じる人がいる。
・震度2
屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる。
電灯などの吊り下げ物がわずかに揺れる。
・震度3
屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。
棚にある食器類が音を立てることがある。
・震度4
ほとんどの人が揺れで驚く。
電灯などの吊り下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。
座りの悪い置物が倒れることがある。
・震度5弱
大半の人が揺れで恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。
棚にある食器類や書棚の本が落ちることがある。
固定していない家具が移動することがあり不安定なものは倒れることがある。
・震度5強
物につかまらないと歩くことが難しい。
棚にある食器類や本などが落ちることが多くなる。
固定していない家具が倒れることがある。
補強されていないブロック塀が崩れることがある。
・震度6弱
立っていることが困難になる。
固定していない家具の大半が移動して倒れる物がある。
壁のタイルや窓ガラスが破損し落下することがある。
耐震性の低い木造建物は瓦が落下したり建物が傾いたりすることがあり、ときに倒れる場合もある。
・震度6強
地面や床に這わないと移動が困難。
飛ばされることもある。
固定していない家具のほとんどが移動し倒れる物が多くなる。
耐震性の低い木造建物は傾く物や倒れる物が多くなる。
・震度7
耐震性の低い木造建物は傾く物や倒れる物がさらに多くなる。
耐震性の高い木造建物でもまれに傾くことがある。
耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では倒れる物が多くなる。
まとめ
・断層型地震(直下型地震)とは内陸の活断層で発生する比較的震源の浅いもの
・海溝型地震(プレート境界型地震)とは海と陸のプレートの境界あたりで発生する震源の深いもの
・東日本大震災は海溝型地震(プレート境界型地震)
・マグニチュードとは地震そのものの規模を示すもの
・東日本大震災のマグニチュードは9.0で日本の観測史上最大規模
・震度は地震発生時の揺れの強さを示すもの
・震源に近く震源が浅いほど震度は大きくなる
・東日本大震災は最大震度7(宮城県栗原市)を確認
・震度による揺れの感じ方(震度0~7)を理解する