「上級救命講習資格」という資格をご存知でしょうか。
「自分の手がだれかを救える手になること」の手助けとなる、上級救命講習について知りましょう。
上級救命講習資格とはどんな資格?
上級救命講習資格は、「定期救命講習」などに分類される講座のうちの一つです。
この「定期救命講習」のなかには、「普通救命講習(1と2と3がある)」「実技救命講習」「救命入門コース」などがあり、上級救命講習もそのうちの一つです。
上級救命講習は、8時間にわたって講義を受けるものです。そしてこの講義を受けることで、上級救命講習資格をとることができます。
上級救命講習資格の内容は、主に、「心肺蘇生のやり方」「AEDの取り扱い方法」「血を止めるためのやり方」「外傷を負った人の手当て」「異物を取り除く方法」などを学びます。また、この上級救命講習では、筆記だけでなく、実際に実技試験も執り行われています。このため、より「目の前で、人が倒れた時にどのように対応していくべきか」を学びやすくなっています。
名古屋市などでは、この講習を「すべて無料で行う」としています。「人の命を助ける」という観点から広く実施されているこれは、生存可能性を高めたり、また後遺症を出にくくしたりするなどの効果があります。自治体によっては、男性/女性限定で行っているところもあるので、積極的に利用しましょう。
上級救命講習を受けるメリットとは
上級救命講習資格は、いわゆる「医療資格」とは異なります。
しかし上でも述べたように、「目の前の人が倒れた時に、その人の命を救ったり、後遺症が残ったりしないための処置ができる」という点で役立ちます。
心臓や呼吸がとまってしまった場合、3分以内に周囲の人が救命処置をした場合、その生存率は50パーセントを越えます。対して、だれも何もしなかったときは、25パーセントを切ります。
また、救急車が来るまでに20分以上経っていたとしても、救命措置をしていさえすれば、生存率は5~10パーセント程度は残されています。対して、何もしなければ、ほとんどの人が助からないという事実があります。
上級救命講習資格をとる、ということは、「だれかを助ける技術を手に入れる」ということにほかならないのです。
まとめ
・上級救命講習資格は、定期救命講習などでとることのできる資格
・心臓や呼吸の働きを確保し、救命する方法を学ぶ
・自治体で無料で行っていることもある
・心臓や呼吸が止まってしまった場合、救命措置ができるかどうかで、生存確率は大きく変わる