「家に警察官がやってきて、住民調査のようなことをされた」
「警察官に個人情報を聞かれたんだけど、何これ? すごく不安」
「警察だから個人情報を悪用することはないと思う。でも、何か疑われているからこんな風に聞かれたの?」
というように悩む人もいるのではないでしょうか。
しかしこれは、警察の職務の一環であり、きちんとした意味があることなのです。
巡回連絡ってそもそも何?
巡回連絡とは、警察官が地域の各家庭をまわり、その家の住民情報を聞いたり、心配事がないかを聞いたりするものです。このなかで、「住民情報を聞かれること」は、さまざまな不安と対象となっているのではないでしょうか。
この巡回連絡では、「連絡票を作成する」ということで、その家の住民の状況を聞き取ります。
聞かれる内容は、概ね以下の通りです。
・住んでいる人の名前と人数
・場合によっては年齢
・基本的な連絡先
・勤務先や学校の連絡先
・何かあったときに連絡するべき緊急用の連絡先
これを聞くことにはどのような意味があるのでしょうか。
有事の際の状況把握に役立つ
このご時世ですから、「個人情報を聞かれること」に不安を抱く人もいるかもしれません。
しかしこれは極めて重要なものなのです。
たとえば、火災や地震が起きた時、「被害はどれくらいか」「だれが、何人見つかっていないのか」が、この連絡帳によって分かります。また、犯罪行為に巻き込まれたときも、状況の把握に役立ちます。
さらに、「家族が事故に巻き込まれた」という場合も、連絡を取りやすくなります。また、あまり考えたくはない話ですが、その家に住んでいる人全員が家族旅行先などで事故にあった、という場合は「緊急連絡先」に連絡ができる人がいなくなってしまいます。そんなときでも連絡表があれば、緊急連絡先(多くは実家)に連絡ができます。
このように、巡回連絡によって作成される連絡表は、有事の際の状況把握や周囲の人への連絡に役立ちます。
巡回連絡は、近所に住む交番や駐在所の警察官によって行われています。
拒むこともできないわけではありませんが、上記のような理由があるため、きちんと情報を共有しておいた方がよいでしょう。
制服の警察官が、自分の身分をつまびらかにして聞き取りを行います。また、ここで収集された情報は、有事の際以外には利用されません。
まとめ
・巡回連絡によって作られるものに「連絡表」がある
・家族構成や緊急連絡先の聞き取りを行う
・有事の際の状況把握や、家族などへの連絡に使われる
・拒否することもできるが、しない方が賢明である